1＋1の行方　two fragments

お盆に帰省して来れなかった


友人が帰ってきた。


ほぼ一年ぶりに呑んだ。


大した話なんかある訳もなく


ただ久し振りの時間を楽しんだ。


黙っていたかと思えば


どちらからともなく話し、


そして、また黙る…


私たちの時間の共有は


いつも そんな感じだ。


余程のことがない限り


無駄に会話をすることはない。


でも、それが互いに心地いい。






それを壊したのは、Ｔ。


いつもの如く


『呑み過ぎるなよ』


『気を付けて帰っておいで』


そんなメールが何度か入った。


私はムカムカする想いを抑えられなかった。


会うことも出来ないくせに


私の日常を管理しようとしないで！


怒りはピークに近かった。


思わず打ち込んだメール。


『管理されてるみたいで、かなりシンドイわ』






ある程度の時間に


友人を家まで送り届け


そのまま家の近くの川の脇に


車を止めてもらった。


今、朝の５時半過ぎ。


わざと私は今まで帰って来なかった。


この頃の私の中の Ｔへの不信感は


かなり根深いんだと実感する。






すでに明るくなった空を見上げ


心を落ち着かせながら


薬を飲み、追加で一杯呑んでいる


そんなアホな私が此処にいる。