1＋1の行方　two fragments

Tと私は離れた場所に住んでいる。


片道２時間はかかるであろう距離。


だけど最近、Tは言う。


『今のPJが片付いたら、雫の傍に移住するよ』


ここのところ環境の変化で


私が揺れることが多くなったせい。


真夜中に睡眠薬を何錠か


まとめて飲んでしまう癖が付いているから。


『何も一緒に暮らさなくてもいい』


『ただ揺れてる雫を抱き締められる距離にいたい』


そんなことが簡単に出来る筈がないことは


Tも私も分かり切っている。


だけど、そう思っていてくれることが


今の私の支えになっている。


昨日も今日も…


Tは変わらずに温かい。