1＋1の行方　two fragments

私には最強なまでに


甘々なTだけど…


絶対に許してくれないことが


ただひとつだけある。


それは発作的に私を襲う


消滅願望を叶えさせてくれること。


どんなに私が懇願しても


それだけは許してはくれない。


『一緒に闘ってるんだよ』


『それでもダメなら一緒に消えよう』


『出来ることがある間は、消えさせない』


『不安定になっても僕が必ず、止めてあげるから』


そう言って、私の願いは却下される。


止められない感情の行先を失い


私は薬で眠らされてしまう。


愛されているが故に


叶えてもらえることの出来ない


ただひとつの願い。