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1+1の行方 two fragments

たった ひとつの欠片を探して…

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'10.6.14(Mon) 2.

水族館へ着いても

私は、まだイジケた顔を崩さない。

散々、電車の中で話してるくせに(苦笑)




だけど水族館の中に入った途端

もうスネた私もイジケた私も

明後日の方向に飛んでってしまった。

フェアリーペンギンの お出迎え

水槽の壁に頭を押し付けて

必死に こちらへ向かってプカプカ。

きっと彼らにしたら

水槽の壁の向こう側へ出られると思ってるんだろう。

その様子が可愛くて可愛くて

私は子供のように水槽の前に張り付いたまま

その私を見てTもニコニコ。

次は白クマのカップル

♂らしき方が♀に甘えたそうにしている。

でも♀は全く、その気なし。

足で♂を蹴り退けたり

裏拳で払い退けたり(笑)

その様子を見ながらTが

『ねぇねぇ、ちょっとは遊んでよぉ』

『顎、乗せてもいいかなぁ?』

とか勝手にアテレコする。

『アイツら、僕たちと同じだね』

『雫にツレなくされてる僕のようだよ』

言いたい放題言い始める。

そして二人で爆笑。

完全にバカップルを通り越して

頭の変なオジさんとオバさん状態

一つの水槽の前で何十分も立ち止まる。

二人で飽きることなく見続ける。




イワシの群れやアジの群れが

青いライトに照らされて幻想的に光る。

その中をサメやエイが泳ぎ抜けて行く。

なんだか涙が出そうなくらい感動して

思わず私は口を噤む。

Tが気付いて私の腕を自分の腕に巻き付ける。

『綺麗だね』

私の頭の上でTが言う。

私は黙ったままTの顔を見上げ

コクリと小さく頷いた。




何時間も掛けて一周して、食事をしたのに

もう一度 全ての水槽を見に戻る。

水族館を出る頃には足はパンパンになってて

雨が強く降り始めていた。

外へ出ると海風は冷たくて

Tも私も寄り添わずにはいられなかった。

ホテルへ戻る電車の中

私は遊び疲れた子供みたいに

Tの肩に頭を任せ眠ってしまった。

朝のスネた私は、もう何処にもいなかった。

完全にTの作戦勝ち






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Author:雫
たった ひとつの
失くした欠片を探して…


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